【脱力は“感じる”もの──肩を下げても抜けない理由】
- kosakawataru6
- 6月12日
- 読了時間: 2分
【脱力は“感じる”もの──肩を下げても抜けない理由】
「ちょっと力が入りすぎてますね、肩を下げてみましょう」
そんなふうに言われたことはないでしょうか?
でも、言われた通りに肩を下げてみても、なんだか“力が抜けた感じ”がしない。
むしろ、どこかぎこちなく、うまく脱力できない。そんな経験、ある方も多いかもしれません。
私は以前、『弓と禅』という本を読んだとき、こんな言葉に出会いました。
ドイツ人の哲学者オイゲン・ヘリゲルが、弓道の師匠から受けた一言
「弓は的に向けるのではない。自分自身に向けるのだ」
この言葉に、深く心を打たれました。外側ではなく、内側に向ける。
それはまさに、私たちが“脱力”においても大切にすべき視点だと感じたのです。
肩を下げるだけでは抜けない力。
それは、頭でコントロールしようとすることで、かえって緊張が生まれてしまっているのかもしれません。
よく「頭に血がのぼる」という表現がありますが、この状態こそ、大脳が優位に働きすぎている証拠。
思考が過剰になり、感覚と切り離されてしまっている。
以前、執行草舟先生はこう語っていました。「人間は、脳髄を破壊し、肚に入れることでしか真理に到達できない」と。
つまり、頭で考えるだけでは、本当の“力の抜け方”はわからない。
脱力とは、考えて作るものではなく、肚に落ちた静けさの中から、自然と“湧き上がってくる感覚”なのだと思います。
それは、日本人が大切にしてきた「感覚の文化」や「暗黙知」に通じるものだと感じています。
📺今回のYouTube動画では、「肩を下げても力が抜けない理由」について、この“内なる脱力”という視点から語っています。
ぜひご覧ください!