「 治療の書 」 野口晴哉 読書感想|野口晴哉先生の生命哲学に触れる
- kosakawataru6
- 2月23日
- 読了時間: 2分

「 治療の書 」 野口晴哉
野口晴哉先生の治療家として到達点を示した書。
野口先生は日本の整体の創始者のような方で
座布団を5枚重ねその下に針を置き座布団の上からその針の場所
向きまで当てられたという人間離れした感覚の持ち主だ。
自分は整体その技術を学ぶことより考え方を学んでいる。
この書を読めば魂に生きた人の美学、思想
生命と関わる大切な心を学べる。
「 生くる者は生くる也、死ぬ者は死ぬ也 」
最初のこの言葉で心が掴まれた。
現代の物質的な健康観は肉体第一、体をいかに守るのか、楽にするのかばかり
昔の魂に生きた人は常に死が側にあり死生観が確立されてるのだ。
「 治療のこと常に人を導いて強くする為に行ふ也 」
「 生くるに溌剌と生かしむることその目的也 」
と書かれているように、体を治して終わりではない。
自分が気に入った言葉はこれだ。
「 月を見て泪する人の泪する理由、月を見る前よりある也 」
現代は表面の目に見えることばかりに注目されるが
見えないものを見ることが治療だということだ。
そして生命は自然の流れに生きているということ。
「 生命の自然に順ふに於いてのみ、生くるに生くる道ある也。
この道会いして治療のこと行ふ也 」
いくら医療が発達し機械や薬ができようが
それは真の意味の治療ではなく
自然に生きる働きがなければ本当に治るとは言えないのだ。
そんな物質文明で忘れられている原点を思い出させてくれる言葉がこれだ。
「 宇宙動きて我動く也。我が動くも 是宇宙の動き也 」
野口晴哉先生の生命哲学に触れてみたい方にオススメの一冊です!


