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【日本人としての體(からだ)を取り戻す】

  • 執筆者の写真: kosakawataru6
    kosakawataru6
  • 5月14日
  • 読了時間: 4分

更新日:5月16日




|現代の健康観とトレーニングへの違和感



現代のトレーニングや健康観は、目に見える外側のアウターマッスルや数値ばかりにとらわれ、本来大切にすべき「内側のインナーマッスル」や「精神とのつながり」、そして「健康の目的」そのものが軽視されていると、私は強く感じています。


この背景には、行き過ぎた物質主義とグローバリズムの影響があります。

物質主義とは、目に見えるもの、物・金・肉体・数字に価値を置く思想であり、

グローバリズムとは、世界をひとつの市場として捉え、文化や価値観の均質化を推し進める潮流です。


その結果、私たち日本人が長い歴史の中で育んできた、精神性を重んじる身体観や、命の意味を問い直す健康観が、静かに失われつつあります。



|見た目に偏った社会がもたらすもの



本来、私たち日本人には「心身一如」という身体観がありました。


しかし、物質的な価値に偏った現代のトレーニングでは、見た目の変化ばかりが重視され、身体の内側の感覚や精神とのつながりは断ち切られてしまいます。


その結果、表面的には健康に見えても、慢性的な緊張やストレス、痛みなどに悩まされる人が後を絶ちません。


特に問題なのは、アウターマッスル(外側の筋肉)を重視するトレーニングが主流となっていることです。


目に見える変化や成果ばかりに意識が向かうことで、精神的な充実や自己との対話といった“内なる感覚”は、ますます置き去りにされていきます。


現代社会では、筋肉やスタイル、見た目の美しさといった目に見えるものが価値を持ちすぎています。


SNSやメディアでも、筋肉の発達や引き締まった体が賞賛され、それがアウターマッスル偏重の風潮を強化しています。


その結果、人々は物質的な豊かさを「生きる目的」だと錯覚し、本質的な幸せや精神的な充実、自己成長といった価値を見失っているように感じるのです。



|現場での気づき──「精神の力」が人を支えている



私はこれまでトレーニングジムを運営する中で、多くの方々と向き合ってきました。


一般的には、「不良姿勢が痛みを引き起こす」「不摂生が病気を招く」と考えられていますが、現実はそれほど単純ではありません。


不良姿勢でもまったく痛みを感じない人がいる一方で、健康的な生活を送っているにもかかわらず、なぜか不調に苦しむ人もいる。


この現実の中で、私は次第に気づいていきました。


本当に人を支えているのは、目に見える肉体ではなく、目に見えない精神の力が大きいのではないかということです。



|インナーマッスルに宿る「内なる力」



健康とは、肉体を第一に考えるものではなく、「何のために生きるのか」という目的を生き抜くために必要な土台であるべきだと、私は考えています。


この本質を、私たちはいつの間にか忘れかけているのではないでしょうか。


だからこそ、私は内側から湧き起こる精神と肉体の調和を生み出すために、インナーマッスルに焦点を当てました。


インナーマッスルは、脱力と深い呼吸の中でこそ機能し、身体を内側から支えます。


自分の体が脱力できているのか、あるいは緊張しているのか。その問いとともに自らの内側を観察することは、身体を通して心と向き合うことそのものです。


そこにこそ、心身一如の感覚が育まれるのです。



|「道」に通じる身体観を取り戻す



この身体観は、日本の伝統文化における「道」の中でも、古くから大切にされてきました。


剣道や弓道、茶道や書道、いずれも、呼吸を整え、精神を調え、内側から力を湧き起こす在り方を追求してきたのです。


一つひとつの所作には意味があり、その動きを通して自己と向き合い、心と体を磨いていく姿勢がありました。


しかし、現代のトレーニングでは、アウターマッスルを優位にさせる身体の使い方が中心となっています。


そこでは肉体の変化ばかりに意識が向けられ、所作の意味や精神の統一といった“内なる価値”が見過ごされているのが現状です。



|「日本人としての體を取り戻す」という視点



インナーマッスルを活性化させることは、単なる身体操作ではなく、心身の調和を取り戻す行為なのです。


私は内なる力が自然と湧き起こる深層筋トレーニングを通じて、「日本人としての體を取り戻す」という視点こそが、いま最も必要なものだと考えます。



YouTubeやレッスンを通じてこの思想を深めていきます。


ご興味ある方は、[プロフィールページ]や[公式LINE]をご覧ください。 https://lin.ee/gkSPsA0

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